I Don't Like Working From Home
おはようございます。515hikaru です。
Technology and Society は、ソフトウェアエンジニアの視点から社会を切り取るニュースレターです。
リモートワーク議論再燃
2021 年 11 月の初旬現在、日本国内では COVID-19 の感染状況は一定程度収まっており、長らく続いていた行政による時短要請も解除され、テレワーク体制から順次出勤へ切り戻す動きも出始めています。
僕自身はもう特にリモートワークについて何も思わなくなっていたのですが、改めてリモートワークについて考え直していました。
リモートワークの難しさ
一言でリモートワークといっても色々と濃淡があって、私が所属する会社のように完全にフルリモート(週 5 フルタイムで自宅から働く)という会社もあれば、週に数日は出社する会社、毎日出社する会社など様々です。ここでは「リモートワーク」は出社の義務がない、週 5 フルタイムで在宅勤務可能という体制を意味することにします。
僕はパンデミック以前、リモートワークには否定的でした。ただ単に毎日家から働く、離れた場所にいる人とコラボレーションをするだけ、といえばそれだけなのですがそれを実現するのにはものすごい量の前提があります。
テキストコミュニケーションで互いが互いを思いやること、ビデオ会議や対面でのコミュニケーションへのスイッチができること。いわゆる心理的安全性を高めるための努力をし続けること。
ひとつひとつはとても当たり前なことです。しかし、全員が自然にできる状態を作るのは簡単な話ではありませんし、そういう状況でなければ業務は成立しません。
皆が同じ場所にいる。それを実現するのはとてもエネルギーが必要です。皆の通勤時間、交通費、オフィスの賃料やデスク・チェアなどの設備といった莫大なコストがかかっています。ですが、そのコストは全社員リモートワークの実現に比べて高いのか?と考えると決してそうではないように思います。リモートワークの実現にはお金に換算できないコストが大量にかかるのです。
対面だったら何気ない振る舞いのひとつでやり過ごせるものが、リモートワークだとチームの足を引っ張る大きなコストになります。対面だったら 10 秒で解決することが、リモートワークだと永遠に解決しなかったりします。対面前提とリモートワーク前提ではコミュニケーションの仕方を完全に変えないといけません。コミュニケーションの仕方が変わるということは仕事の仕方が変わるということです。特に従業員が多い組織で、ひとりひとりがリモートワーク式の業務プロセスを立案・構築・適応をするコストはどれくらいのものでしょうか。僕には想像がつきません。
組織に合った働き方を
リモートワークが好きな人はこの働き方以外考えられないという人も居て、それ自体は本音なんだろうなと思います。でも僕自身はあまりそうは思わないです。というか、リモートワークは好きではありません。
僕自身は対面を重視するなら対面コミュニケーションを重視した働き方をしますし、リモート前提ならリモートコラボレーションを重視した働き方をします。特にこだわりはありませんし、どちらが好きでもありません。対面のほうが気楽だなとは思いますが、所詮仕事なのでどちらでも構わないです。
何を良いと感じるはか人それぞれですし、自分が働きたいと思える環境で働くのが良いと思います。僕自身はリモートワークの文化のない会社がリモートコラボレーション文化の構築を目指すくらいなら、出社前提の組織にしたほうが良いと考えています。結局、多くの場合はそのほうが従業員も働きやすいと思います。
News of the week
Instagram and Twitter finally make link previews work again - The Verge — www.theverge.com When you share Instagram links on Twitter, you’ll now be able to see a preview of the link instead of just the URL text. These previews haven’t worked since 2012.
Instagram post previews to return on Twitter - BBC News — www.bbc.com The feature was removed shortly after Instagram was acquired by Facebook in 2012.
Instagram の写真が Twitter でも表示されるようになるそうです。ロールアウト中ということで、まだ誰でも表示されるわけではないようです。
2012 年からずっと使えなくなっていた機能とのことで、復活することはないだろうと思っていたので驚きましたね。Instagram はこの間も Web ブラウザから投稿できるようになって驚きました。時間が経てばわからないものですね。
Apple’s app tracking policy reportedly cost social media platforms nearly $10 billion - The Verge — www.theverge.com A report by The Financial Times revealed that Snapchat, Facebook, Twitter, and YouTube lost nearly $10 billion since Apple implemented its App Tracking Transparency Policy.
Apple の App Tracking Transparency によりソーシャルメディアプラットフォームの売上に大きなインパクトがあったとのこと。
Facebook が Meta に社名を変更したのはまさにこのためで、iPhone / Android という OS レベルのプラットフォームを握られている都合、どうしてもソーシャルメディアプラットフォームは OS やハードウェアに左右されるので、新しいソーシャルメディアの下のプラットフォームを自分たちが作り上げるという意思の現れのように思います。
Facebook に限らず、Google や Snapchat, Twitter など多くのプラットフォームに影響を及ぼす施策ですが、ビッグテックの中では相対的にハードウェアよりのビジネスを展開している Apple だからこそできることですね。
問題はいろいろありますが、ビッグテックの間でのやりあいは横からみている分には面白いです。
高難易度ではなく、基本技を何千回も完璧に決めるのがスタートアップ | Coral Capital — coralcap.co
日々の会議やコミュニケーションをいかに効率的にするか、いかに基本に忠実に仕事をするかがとても重要で、ほとんどそれが全てと言っても過言ではありません。
結局仕事なんて地味なものです。派手なように見える機能であっても、ひとつひとつの技術選定、設計作業、実装作業などなどはすごく地味な活動です。ですが、その地味な活動の結果が様々な対外発表につながっています。
なにかとんでもない技を繰り出すのではなく、当たり前の仕事を当たり前にやり続ける。簡単なようで難しいことを、質高く実行し続ける。それがスタートアップの日常かなと思います。
あとがき
Xiaomi Redmi Bads 3 Pro:公称35dBのANC強度、7000円を切る価格の高機能完全ワイヤレスイヤホン - audio-sound @ hatena — www.ear-phone-review.com 興味の赴くままにオーディオ製品を取り上げる「物欲探訪」。今回取り上げる製品は世界的に人気の高い、Xiaomiの低価格ANC搭載完全ワイヤレスイヤホン「Redmi Bads 3 Pro」です。価格は約7,000円になります。
もう何個完全ワイヤレスイヤホンを持っているのか数えていないんですが、最近は Xiaomi 製品が気になっています。
7,000 円を切る価格でアクティブノイズキャンセリング、マルチポイント機能を搭載など便利そう。スマートフォンメーカーとしても勢いがあり、いま非常に着目しているメーカーです。
この調子で行けば、次にスマートフォンを買うときはたぶん iPhone か Xiaomi かで迷っている気がします。